第247章

川崎正弘のあの言葉は、夏目海人の胸の奥に深く刺さった。下手をすると、人生そのものを左右するほどに。

海人は昔から、川崎正弘にこれといった取り柄があるとは思っていなかった。暗夜への貢献だって……大きいとは言えない。例えるなら、昔なら軍師にはなれても、武将にはなれないタイプ。

文は立つが、武はからきし。野呂栞どころか、そこらのチンピラを相手にしても、川崎正弘は勝てないだろう。

――ただし、捕まえるのは簡単じゃない。

川崎正弘が守りに長けているから、というだけではない。丹羽光世が、護衛の暗衛を二人、専属で付けているのだ。

命の危険がない限り、影にいる護衛は姿を現さない。

今回の件で、川...

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